オープンイヤー型イヤホンのパイオニア「Shokz」
ランニングなどスポーツ中の着用ではもはや定番ブランドとなったShokzですが、スポーツに限らず「ながら聴き」のクオリティが高いため、サカナクションの山口さんをもってしても「買ってよかったイヤホン」にShokzを選ぶくらい “オープンイヤー型イヤホン不動の地位” を築いています。
そんなShokzから初となるイヤーカフ型イヤホン「OpenDots ONE」が発売。
しかも2025年の現時点でShokz史上最軽量のモデル。
……というニュースはすでにご存知かもしれない。なんたってレビューが多いし、著名なブロガーやYouTuberはみんな絶賛してるから。
ってなると、斜に構えちゃうよね。
でもね、実際に使うとレビューしたくなるのがわかるってくらい、完成度が高い。
もし身近にオープンイヤー型イヤホンで迷っている人がいたら、純粋に薦めたくなる。

“スポーツより普段使い派” には、このイヤーカフ型のOpenDots ONEはオープンイヤーの一つの到達点。
結論としては「普段使いのオープンイヤーイヤホンなら現時点の最適解はこれじゃん」って話なのですが、なにをもってそう思ったのかをレビューしていきたいと思います。
- 「OpenDots ONE」のスペックと特徴
- 【レビュー】その特徴は日常の普段使いでどういった使用感なのか
ちなみに蔦屋書店でデモ機を触れるので、半信半疑の人はマジで試してみて。
※2025年記事執筆時点
OpenDots ONE試聴機の展示店舗
- SHIBUYA TSUTAYA
- 蔦屋家電+
- 梅田 蔦屋書店
- 江別 蔦屋書店
- 福岡天神 蔦屋書店
\ 6月12日正式発売 /
「OpenDots ONE」スペック
レビュー前に「OpenDots ONE」のスペックをご紹介
製品 | ![]() OpenDots ONE |
---|---|
タイプ | イヤーカフ式オープンイヤー型 完全ワイヤレスイヤホン |
ドライバー | Bassphere™デュアルドライバー 16mmカスタムドライバー相当 |
コーデック | SBC AAC |
空間オーディオ | 対応 Dolby Audio モード |
音漏れ | DirectPitch™ |
連続再生時間 | 10時間 ケース含:40時間 |
充電時間 | 約1時間 ケース含:約2時間 |
急速充電 | 対応 |
充電方式 | USB-C Qi (ワイヤレス充電) |
重さ | 片耳6.5g |
防水 | IP54 |
マルチポイント接続 | 対応 2つのデバイスに同時ペアリング可能 |
Bluetooth | 5.4 |
Shokzアプリ | 対応 |
保証 | 2年 |
カラー | ブラック / グレー |
価格 | 27,880円(税込み) |
スペックだけを見ても「もうお腹いっぱいですね」ってくらい盛り盛り。
詳細はもう少し下でレビューしていますが、使ってみて個人的に「すごい!」と感じた箇所を黄線にしています。
スペック表の期待値を超えてくるガジェットって珍しいのです。
「OpenDots ONE」外観・付属品
続きまして、外観 (+パッケージ) と付属品。
OpenDots ONEはイヤーカフ型ということで、見た目的にあまり重そうに見えないグレーカラーをチョイス。

開封!


- 「OpenDots ONE」本体
- USB-C to C ケーブル (約30.5cm)
- マニュアルなどの各種冊子


所有した状態でいうのもなんですが、第一印象として、まず「高そう」(価格が)。
本体デザインと金属部の質感を見ていただくとわかるとおり、少なくとも「安物感」や「お手頃感」といった雰囲気は皆無で、月並みの表現となってしまいますが「高級感」といったほうが明らかにしっくりきます。
身につけるガジェットなので使っていて気分的に気持ちがいいのは、スペック表に現れない大事なポイントです。
また、グレーカラーも灰色というより「グレージュ」のほうが近い色合い。男女問わず耳につけるアクセサリーとしてもすごくナチュラルで、光沢のないマットな仕様なので悪目立ちもしない。
「OpenDots ONE」特徴・実際の使用感レビュー

ここからはOpenDots ONEの特徴と、その特徴が生活の中でどういった使用感だったのかをお届けします。
ぜひ自分の生活圏内で使うところをイメージしながら読んでみてください
充電ケースのサイズ感

OpenDots ONEの特徴の一つが持ち運びのしやすさ。
小型軽量なのでバッグはもちろん、デニムのコインポケットにも入っちゃいます。

手ぶらでスマホとイヤホンだけ持って出かけることの多い筆者にとってはナイスサイズ。
AirPodsとほとんど同じサイズ感、且つ10gほど軽量なので持ち運びに違和感がありません。




ワイヤレス充電に対応

OpenDots ONEはワイヤレス充電対応。
ケーブル充電の場合はUSB-Cです。
筆者のデスクでは各種ガジェットによるケーブルの奪い合いが頻発するので、そんなケーブル奪い合い合戦に参加しないガジェットは素直に助かります。
- イヤホン単体:10時間
- ケース含め:40時間
- クイックチャージ:10分充電で2時間
Shokz初:イヤーカフ型デザイン

Shokzといえば左右がつながっている骨伝導の「OpenRun」や、耳にひっかけるタイプのオープンイヤー「OpenFit 2」が有名ですが、
今回の「OpenDots ONE」はShokz初のイヤーカフ型デザイン。
見た目はイヤホンというよりも少し大ぶりなアクセサリーといった感じで、従来のShokz製品よりもカジュアルに、より生活に溶け込んだ使い方ができるんです。

ブラックとグレーどちらのカラーもファッションに合わせやすく、イヤカフ型なので顔周りの【メガネ・サングラス・ピアス・帽子・ヘアカラー】なんかと親和性が高い。
次で紹介している「軽さ」にもつながっているのですが、OpenDots ONEはこの “カジュアルさ” や “生活に溶け込む” 感じをかなり徹底してデザインしているんだろうなと思っていて、特に象徴的だったのがブランドロゴが内側にあること。

普通、ブランドロゴは見える場所に配されているものですが、OpenDots ONEはイヤカフという属性を鑑みてか、着用中は見えない場所=内側にちょこんと書かれています。
ロゴがファッションの邪魔をしないんですね。
小さなことかもしれませんが、こういったところからもデザインにかなりこだわっているのが伝わってきます。
開発者のインタビューを読んでも「美的感覚」に相当な重きを置いていてデザインされているのがわかるので、「ガジェット+スタイリッシュ」好きな人はグッと来るんじゃないかな。
装着感:ほぼ、つけていないかのような軽さと安定のフィット感

OpenDots ONEは片耳の重さがわずか6.5g。
これまでのShokzオープンイヤー型イヤホンの重量は以下の通りで、OpenDots ONEはShokz史上最軽量。
- OpenFit:8.3g
- OpenFit 2:9.4g
- OpenFit Air:8.7g
軽い上にオープンイヤー型なので耳の中が痒くなることがない。つまり、耳の負担や違和感、不快感がほぼゼロなんですね。
オープンイヤー型の重さや圧迫感が苦手な人でも、これなら抵抗なく付けられるはず。

さらにフィット感について。イヤーカフ型って不意に外れないか心配になりますよね。または外れない代わりに長時間付けていると痛くならないかって。
でも大丈夫、OpenDots ONEは痛くないのにしっかりフィットします。

この独自のフィット感はスピーカーとバッテリーをつないでいる「JointArc™」というブリッジ部分が超薄型で柔軟なチタン合金で作られているため。
曲げに強く、耳の大きさや形に左右されないフィット感を生んでいるんだそうです。
しかもシリコンコーティングされているので肌触りはスベスベ快適。
どんな耳でも安定してフィットするので、ランニングなど軽い運動でも外れる心配なく使用できます。
というか、耳につけた時点で “落下しそうな気配” が皆無なんです。
- 軽い
- 耳にストレスがない
- 安定してフィットする
- 快適な肌触り
この四拍子が揃っていることで、たまにイヤホンをしていることを忘れてしまうほど。
ここまで生活に溶け込まれると「ながら聴き」には本当に最強です。
左右のイヤホンを自動検出

OpenDots ONEはイヤホンに左右 (LR) の区別がなく、どちらの耳に付けているか自動検出してくれます。
普通に超便利。
左右を気にせず、都合のいい手で、都合のいい耳に、確認不要で付けられます。
もちろん充電ケースに戻すときも左右はありません。
もう一度いいますが、超便利です。
操作性:タップorつまみで操作
イヤホンに求められる基本的な操作はタップとつまみだけでほとんどの操作が可能。
Shokzの専用アプリで細かい操作確認やカスタマイズをすることもできます。
操作方法を文章で書くと「バッテリー部分の上下を2本指でつまんで2回タップ」という感じでわかりづらい上に無駄に長くなってしまうので、ここではイヤホン側から操作できる代表的な項目を載せておきます。
- 曲の再生/停止
- 曲の送り/戻し
- 音量を上げる/下げる
- 通話を受ける/切る
ペアリングなど一部の操作は充電ケースも使いますが、やり方はアプリ内で確認ができる上にわかりやすいので、「機械って苦手なの」という人でも簡単に扱うことができます。
音質:トップクラスの低音パワフルサウンド
「オープンイヤーの音質なんて、たかが知れてるでしょ」って思ってますね?
間違いなくその予想は裏切られます。
笑っちゃうくらい音質イイです。

この小さな筐体に16mmカスタムドライバー相当のデュアルドライバーを搭載。さらにBassphere™テクノロジーで強化したスピーカーを使っているので特に低音のサウンドパワーがすごい。
かなりしっかりした迫力のある低音が響きます。

カナル型と比べると音の響き方・使用用途が全く異なるので、一概に音質の比較は難しいですが、それでも想像している音質のラインは超えてくると思います。
各レビューで絶賛されている理由はこれかと。
さらに!
OpenDots ONEはShokz史上初、Dolby Audioモードを搭載。
一音一音、臨場感のある空間サウンドが味わえるので、音楽に限らず映画やドラマ、アニメなどあらゆるコンテンツの没入感を高めてくれます。
音楽だとライブ音源がわかりやすいですね。
一応、Shokzアプリでオンオフが切り替えられるのですが、常時オンがオススメ。全然違うので。
また、ShokzアプリではDolby Audioモードの他に「イコライザモード」「カスタムモード」で自分好みのサウンドに仕上げることも可能。
低中高のバランスを取ってもいいし、低音重視にしてもいい。


この流れでアプリも簡単に紹介しますね。
Shokzのアプリでは上記「サウンド変更」の他にも
- ファームウェアのアップデート
- タッチ操作のカスタマイズ
- イヤホンを探す (イヤホンを鳴らす)
- マルチポイントの接続
- ユーザガイド
- 自動装着検出
などの設定や確認ができます。
アプリ自体も直感的というか、わかりやすいUIになっているのは流石だね。
繰り返しになりますが、Shokzを初めて使う人やガジェット(機械全般)に苦手意識がある人でも簡単に使うことができる仕様なのはすごく優しい。
音漏れ、しないんだぜ

OpenDots ONEには音漏れを防ぐDirectPitch™テクノロジーが使われています。
DirectPitch™テクノロジーは、逆音波を使用して音源と耳との距離と角度を最適化し、耳に向かう音圧を比較的大きくし、外耳道以外の方向への音圧を小さくします。これにより、耳の中までイヤホンを装着せずに音を聴くことができ、音漏れを減らしてプライバシーを確保できるという利点もあります。
すごーーーく簡単にいうと、
「耳 (外耳) に向かって音を出して、反対側には音が出ないようにするぜ」という技術。
これにより音漏れを防ぐと同時に音声通話においてもプライバシーが保護されるという仕組み。さきほど紹介したアプリで「プライベートモード」を有効にするとさらに音漏れを減らすことができます。
で、実際どのくらい音漏れがしないのか。図書館で試してみました。
結果、iPhoneであれば音量50%くらいまで音漏れを気にしなくていいと思います。
60%を超えてくると、隣の席で頑張れば「何か鳴ってる…?」程度には気づくことができました。
ただ、ほぼ無音空間の図書館で50%までいけるので、カフェや電車の中ではそこまで神経質にならずに使えるはず。
「OpenDots ONE」気になったところ
最後にOpenDots ONEの気になったところを2点。
といっても、ほとんど揚げ足をとるような当たり前の部分です。
①めちゃくちゃうるさい場所では音がかき消されて聞こえづらい
OpenDots ONEはオープンイヤー型なので、カナル型のようなノイキャン機能は搭載されていません。というか、そもそも外音がそのまま聞こえます。
そのため、騒音が激しいところで音楽を聴いたり集中したい場合、別途ノイキャン搭載のイヤホンが必須。
周囲の環境によって使い分けが必要です。
②ベストポジションを探すのに慣れが必要
OpenDots ONEは「骨伝導」ではなく「空気伝導」なので、装着するポジションによって音の聞こえ方が変わってきます。
ポジションを調整していると明らかにクリアに聴こえる位置に出会えるのですが、そこがベスポジ。
反対に、バッドポジションでは音が少し曇ったように聴こえます。
で、この “ベストポジションに一発で装着” をするのに慣れが必要で、最初のうちは毎回耳につけてから調整していました。
これがカナル型や骨伝導にはない「ひと手間」なのは間違いないです。
「OpenDots ONE」レビュー:まとめ

Shokz初のイヤーカフ型イヤホン「OpenDots ONE」のご紹介とレビューでした。
これはみんな紹介したくなるよなー
全体をとおして「自然と生活に溶け込む感」と「でも音質は妥協しません」のバランスが徹底されていて、オープンイヤーイヤホンのひとつの到達点だと思います。
上のレビューではタイミングがなくて書けなかったのですが、ポッドキャストとかラジオとかAudibleなんかの音声コンテンツとの相性もよくて、「家事をしながら聴ける+インターホンにも気付ける」のが日常使いで本当に便利。
今までは荷物が届く日(時間)はAirPodsの外音取り込みモードにしていたのですが、生活音を不自然or過剰に取り込んじゃうことってあるじゃないですか。今思えばあれってプチストレスだったんだなって。
家族に話しかけられても「聞こえてなかった」ってことがなくなって、真面目にちょこっとだけ平和になった気がします。
ここでタイトルを回収しますが、「音も生活も、切り離さない。」は結構的を得ているんじゃないかと思うんです。
6月12日に正式発売したばかりの新製品なので、ご興味のある方は以下のリンクからご確認いただけます
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