公開から一ヶ月ほど経って、かなり後発組ですがやっとコナン君の映画「から紅の恋歌 (ラブレター) 」を観てきました。
これまでの映画シリーズは全部観ていたのですが、今年は”アタリ”と噂されているので超期待。
我が家ではコナン君の映画を「アニメ版ハリウッド」と呼んでいるくらい、コナン君の映画はアクションの迫力がすごいんです。
Huluも映画公開の時期になると過去の映画シリーズが見放題となるので、改めて見直して準備万端。
で、観終わった正直な感想ですが
本当にアタリ。というか大アタリ。
すでに色々なところでレビューされていますので、個人的にゾクッときたシーンをご紹介します。ちょっとネタバレになりますけど…。
コナン君に興味がある人もない人も、観て損はない映画だと思いますよ!
簡単な予備知識
テーマは百人一首
ミステリー (推理) とラブコメの要素が強いコナン君の映画シリーズですが、
今作はそのどちらも共に、テーマが百人一首。”競技かるた”です。
別々ではなく同じテーマで話が進んでいきます。
もちろん百人一首の知識がなくても大丈夫。細かいことや小難しいことは一切出てきませんし、重要な歌は「この歌は〇〇って意味だよ」って解説してくれますので。
そして、今年はラブコメの要素の方が強い。
お決まりの新一君と蘭ちゃんではなく、平次君と和葉ちゃんのラブコメです。
原作漫画やテレビアニメを見ていない人は、関西組が中心となるストーリーなので割と新鮮に感じると思います。
前半のあらすじを少しだけ
今作の舞台は秋の京都。
競技かるたの名手が殺害されてしまうところから物語は始まります。
この犯人を探すことが今回の主な推理要素。
ところ変わって、大阪のテレビ局。
競技かるたの大会が近くなってきた事で、百人一首の団体「皐月会」の会長と毛利小五郎が対談することとなりコナン君一同もテレビ局に同行。
場所が大阪なので平次君と和葉ちゃんも一緒です。
そして実は、和葉ちゃんは高校の”かるた部”に所属しているらしい。
ここで、今作のメインパーソン「大岡紅葉」が現れます。
彼女は百人一首大会の優勝候補。美人さんなのですが突然「平次君は、私の未来の旦那さん」と切り出してくるので和葉ちゃんはガチギレ。
その後、テレビ局に爆破テロの予告が入り、案の定ビルは爆破されてしまいます…。
ここでのアクションがやっぱりスゴく、最初の見せ場です。物理法則とか無視ですけど。
ひと段落ついたあと、病院で再び大岡紅葉ちゃんと和葉ちゃんがバッタリ遭遇。
“次のかるた大会で勝った方が平次君に告白する権利を持つ”
という勝負をすることとなり、和葉ちゃんは猛特訓して大会当日に備えます。
今回、和葉ちゃんは「好きな気持ちを隠す気がない」というところが重要なポイント。
グッとくる名シーン
和葉ちゃんの猛特訓
絶対に告白権を譲れない和葉ちゃん。
しかし相手は次期クイーン (優勝者) との呼び声も高い実力者の大岡紅葉。
そこで、和葉ちゃんは“ある人”と共に猛特訓をします。
その”ある人”とは平次君のお母さん、服部静華。
なんとお母さんは百人一首・元クイーンの肩書きを持っている超実力者。コナン君の周りの人間は本当に優秀な人ばかりですね…。
そんなお母さんをコーチに和葉ちゃんは寝ずに猛特訓をするのですが、その「絶っ対に負けられない!」という気持ちだけで観ている方はお腹いっぱいになるくらい。
もともと負けん気が強い和葉ちゃんなので、実力はどんどん上がっていきます。
しかし相手が相手なので、二人はある作戦を立てます。
・相手の得意札は捨てる
・自分の得意札を作る
そこで和葉ちゃんが選んだ得意札は
「しのぶれど 色に出でにけり わが恋は ものや思ふと 人の問ふまで」
意味は「心に秘めてきたけど、私の恋は顔や表情に出てしまっているみたい。”恋の想いごとしてるの?”って人に尋ねられるほどに。」
という、和葉ちゃんらしい隠しきれない気持ちを歌った歌を得意札に選びます。
紅葉 VS 和葉
個人的にこの対決が一番ゾクッときたシーン。
物語も中盤から後半、大会で共に勝ち上がり直接対決する場が出来上がりました。
限界まで集中した二人がコンマ数秒の世界でぶつかり合う死闘です。
極限の集中状態で常人の感覚を超えてしまった和葉ちゃんは、自分の鼓動・着物が擦れる音など、全ての音が耳障りに。
「うるさい」「やかましい」と思って集中力が切れかかった瞬間、ふと我に返り深呼吸。
「どんな音でも、全部私の中に入ってきてええんやで」
まさに禅の境地。明鏡止水です。
全てを受け入れた和葉ちゃんの集中力はさらに次のステージへ。
そして次に読まれる歌に全神経を集中させ、再び構える和葉ちゃん。
「…し」
スパン!
読まれた歌は和葉ちゃんの得意札「しのぶれど」
アルファベットで表すと「si」の「s」の時点、大岡紅葉が全く反応できない速度で札を奪います。もはや目に映った時点で勝負が終わっていた状態。
このシーンは本当にかっこよかった…。思い出してもゾクッとしますね。
その後、最後はとうとう運命戦 (自陣・敵陣共に残り一枚) にもつれ込みます。
平次君の一言
物語もクライマックス。
なんやかんやありまして、崩壊寸前の建物に二人きりで残される平次君と和葉ちゃん。
地上からだいぶ離れた高い建物なので、二人で脱出するには平次君のバイクで助走をつけて一気に対岸へ行くしかない状況です。
和葉ちゃんは「飛び移るより落ちた方がまだええんやないの?」と不安視しているのですが、平次君は却下。
崩壊もどんどん進み、もうほとんど猶予がなくなっている状況下、和葉ちゃんも止むを得ずバイクに乗ったところで、平次君が一言。
「手ぇ離したら…殺すで」
このカッコ良さは実際観ないと伝わらないかなー!
ワタシは男ですけど、これはドキッとしますね。超カッコイイ。
爆風に合わせバイクで疾走、飛び移る瞬間
「こんなところで死んでたまるか!お前にはまだ言わなアカンことがあんねん!届けー!!」
と絶叫。この流れがもう引くほどカッコ良かった。
今作のアクションで最大の見せ場となっているこのシーン。迫力がスゴい!
百人一首を極める動機
これはメインメンバーではなく、映画に登場する重要人物が”攻めの姿勢”で百人一首を極めたい理由、動機を語るシーンがあります。
その動機、
「勝って、スゴいなぁって褒められたいだけなんやけどな…初恋の相手に。」
と微笑んで語るシーンはとても印象的。物語の全体像が見えてくるので、真実が切ない。
予告にあった「哀しき恋の歌」の理由がここで判明します。
まとめ
今年のコナン君映画「から紅の恋歌 (ラブレター)」は本当に大アタリ。
老若男女、というと大げさかもしれませんが誰が観ても楽しめる作品だと思います。
公開がいつまでなのかはわかりませんが、まだ観ていないようでしたらぜひ劇場で観る事をオススメします。やっぱり迫力がね。
劇場で観られなかった人も、レンタルとか動画配信サービスが開始したらぜひ。