Kalita (カリタ) の電動ミル・ナイスカットシリーズ。
すでにナイスカットシリーズを使っている人も、これから購入する人も、
家で豆を挽けるようになると、おそらく使用頻度もそれなりに高くなると思います。
ほぼ毎日豆を挽いてドリップしている人もいるはず。
そこで今回は備忘録も兼ねて
ナイスカットシリーズ共通のお手入れ (掃除) 方法と
ヒューズの交換、またいつか必要になる “消耗品”
を写真とともにお届けしたいと思います。
ナイスカットGとナイスカットミル、
両方とも構造は一緒なのでお手入れの方法も一緒。
もちろん消耗品も一緒なので、どちらを使っていても問題ありません。
メンテナンスが気になっていた人は、ぜひ参考にご覧ください。
お手入れ (掃除) のタイミングと頻度
「どれくらいの頻度でお手入れ (掃除) すればいいの?」
使っているうちにそんな疑問が出てくると思います。
よく言われているのが “二週間に一回”。
なのですが、使用する頻度によっても汚れ具合は変わってくるはずなので「絶対」ではなく、あくまで目安。
ワタシの場合、お手入れ (掃除) するタイミングは、
以下のどれかの条件が当てはまったら行います。
■ 二週間に一回
■ 味が変わってきたと思った時
■ 挽いている際の “ガリガリ音” がいつもと違う時
■ 挽く豆を変えるとき
⇒ この条件のどれかに当てはまったらお手入れ開始。
使い続けているとわかるのですが、
明らかに「豆が詰まったな…」って音になる時があったり、
いつもと同じようにドリップしても「なんか味が変わったような…」と思う時があるんですね。
そんな時は即掃除。
また、毎日違うコーヒー豆で飲んでいたらちょっと難しいですが、
基本的に同じコーヒー豆で、たまに違う豆を飲んでみる、といった人は
豆を変えるタイミングで掃除すると「そのコーヒー豆本来の味」を楽しめます。
前のコーヒー豆 (粉) がミルの中に残っていると、微妙にブレンドされてしまいますので。
上記3つのどれにも当てはまらなかったら、二週間でお掃除。
これくらいであれば面倒くさくないんじゃないかと。
さらに、ナイスカットシリーズのお手入れは超簡単・楽チンです。
お手入れ方法
準備するもの
■ ミルブラシ
■ コインドライバー (もしくはコイン・マイナスドライバー)
■ ティッシュペーパーなどの下に敷く紙
以上3つ。
竹串とか爪楊枝があると細かなところまで掃除できるので、
用意できそうなら揃えておくとさらに便利だと思います。
ナイスカットGは最初からミルブラシが付属しているので買わなくて済みますね。
それと、
お手入れする時は危ないので絶対にコンセントは抜いておいてください!
お手入れの流れを順番に
まず最初の状態から
ここから、まずはドライバーで表の左右にあるネジを外します。
次に、ダイヤルを取り外します。
スーッと引き抜くだけなので簡単。
ダイヤルの裏も結構コーヒー粉が付いています。
そして本体。
ここからの中心部が本命です。
真ん中の軸を持って、ゆっくり回しながら中のカット刃を取り出します。
ダイヤルよりも重いので慎重に。
注意点として、絶対にゆっくり抜いてください!
中に大事な大事なパーツが入っています。
その大事なパーツというのがコレです。
この小さいスプリング。
実は、これがないとナイスカットシリーズのミルは死にます。
このスプリングが二枚のカット刃の隙間を作ってくれているので、なくなってしまうとカット刃が壊れてしまうんですね。
ワタシは『命のバネ』と呼んでいるのですが、絶対に無くさないでください。
そして、カット刃の面。
粉と粉砕できていない豆が詰まっています。
こちらは本体側のカット刃。
同じく粉と粉砕できていない豆が残っていますね。
ここまで分解したら、あとは
■ダイヤル
■カット刃
■本体側のカット刃
をブラシを使って綺麗にしていくだけ!
二週間でも割とコーヒー粉がたまっているものですよね。
コーヒー豆は油分を含んでいるので、思いの外しつこい。しっとり感があるのでサラサラとは落ちてくれません。
カット刃に集中していると意外と忘れやすいのが中心の溝部分。
ここま忘れずに粉を落としてあげます。
と言っても、そこまで神経質に仕上げなくてもいいと思います。
細かい隙間に入った粉は油分の影響もあって中々取れないですし、程よくキレイになっていればいいんじゃないかと。あとは好みですね!
定期的にお手入れしても、一回で大体これくらいは粉が出てきます。
その他の部分
基本のお手入れ、メンテナンスは上記のように分解して掃除してあげれば大丈夫です。
が、一応ナイスカットシリーズでコーヒー粉が付着しやすい部分、それが下の二点。
ホッパー (豆を入れるところ) 下の挿入口と、反対に排出口。
この二点はどうしても粉が付着しやすいですね。
特に排出口に関しては静電気でくっついちゃうので、ナイスカットシリーズユーザーの永遠の課題なんじゃないかと思います。
組み立て
お手入れが終わったら、あとは分解時と逆の順番で組み立てるだけ!
ですが、「掃除が終わった!」と安心していると忘れがちな注意点を。
まず、『命のバネ』ことスプリングの入れ忘れに注意してください!
上に書いたように、これがないと死んじゃいます…。
次にカット刃をはめ込む際。
普通にはめ込むとこんな感じですが
指でくるくる回しながらはめ込むとピタっと噛み合う箇所が出てきます。
そして、しっかりはめ込まれた状態がこちら。
最初と比べて奥まで入ってますよね。
この状態が正しい状態です!
そして最後にダイヤルの取り付け。
油断していると…
この状態でネジを締めてしまう事があるので、しっかり上下を確認して取り付けてください。
「そんな失敗しないわ!」って思った方、
本当に慣れって怖いもので、やらかす時があるんですよ。
あとはネジを締めて完成です!
ナイスカットミルのヒューズが飛ぶ
ナイスカットミル・ナイスカットGは
長年使用していると、ある日突然動かなくなってしまうことがあります。
原因はさまざまですが、
まず疑いたいのは【ナイスカットミル・Gのヒューズが飛んでしまった】ということ。
目安になるかはわかりませんが、
ワタシの場合は
- 一回につき36gを挽く
- 回数は1日2〜3回
- 上記をほぼ毎日
という、それなりのヘビーユーズで7年目に初めてヒューズが飛びました。
…と、冷静に書いていますが、
ナイスカットミルが突然ピタッと止まった瞬間はこう思いました、
「……終わった」
ナイスカットシリーズの修理は概ね2〜3万ほどと言われているので、
ヒューズが飛んだだけとわかった瞬間は心の底から「よかったぁ…」って。
ヒューズの交換方法
ヒューズ交換は実はとても簡単で、
まずは本体後ろ側にあるヒューズケースを回して (反時計回り) はずします。
続いて、(どちらが先でもいいのですが)
本体裏面にセットしてある予備のヒューズを取り外します。
こんなところに予備のヒューズが隠されていたなんて!
あとは予備の新しいヒューズと、切れてしまったヒューズを交換するだけでおしまい!
替え刃などの消耗品・交換品一覧
上で紹介した「命のバネ」や「ヒューズ」に加えて、
タフな事で知られているナイスカットシリーズのカット刃も長年使っていると、どうしても磨耗で切れ味が悪くなります。
Kalita様に直接問い合わせしたところ、
ナイスカットGとナイスカットミルの替え刃はまったく同じもの
との事なので、
万が一に備えてストックしておくと安心。
ナイスカットミル・Gの
各種消耗品や交換品をまとめて置こうと思います。
まとめ
お手入れも簡単なナイスカットシリーズ。
実際の作業時間は10分程度だと思います。
気が向いた時など定期的にお手入れしてあげれば、いつでも美味しいコーヒーが出来上がるのでぜひ、可愛がってあげてください!
ナイスカットG概要とナイスカットミルとの比較の記事もぜひ参考にご覧ください!