コーヒーを飲むときは気分や雰囲気も大事。
場合によっては、その空気感の方が大事だったりします。
自分でコーヒーを淹れるなら、そんな空気感も楽しみたいものです。
HARIO (ハリオ) やKINTO (キントー) もおしゃれでいいけど、
雰囲気も味わえる “CHEMEX (ケメックス)” のコーヒーメーカーは本当におすすめ。
いつの時代も “コーヒー器具” の代表格としてあまりにも有名なCHEMEXですが、
今回は改めて
- ケメックスってどんな器具?
- 全サイズ・全種類の一覧
- マシンメイド・ハンドメイドの違い
- ケメックスで使うフィルター
など、全貌とその魅力を紹介したいと思います。
きっとお店などで一度は見たことがあるかと思いますが、
ケメックスは種類・サイズが豊富で、お店には並んでいないものもあるんです。
さっそく、全ラインナップをご紹介したいと思います。
あなたはどのケメックスを選びますか?
MoMAの永久展示品 “ケメックス”の完成したデザイン
まずはケメックスのデザインから簡単にご紹介。
雑貨屋さんだったり、インテリアショップだったりと
おしゃれなお店には大体置いてありますよね。
このフラスコのような特徴的なデザイン。
このデザインは科学者が開発
ケメックスの特徴的なこのフラスコデザインは、
科学者が開発したコーヒーメーカーという所以があります。
実験用のフラスコを、コーヒーメーカー代わりに使っていたところから始まったそうです。
ドリッパーとサーバーが一体になっているので、
2つの道具を用意する必要がなく、
ケメックス一つでコーヒーを淹れることができるというのも特徴。
また、この無駄のない美しいデザインは
ニューヨーク近代美術館、通称MoMAのパーマネントコレクション (永久展示品) に認定されています。
ちなみにフィラデルフィア美術館、スミソニアン博物館でも永久展示品。
イームズ夫妻や柳宗理氏など、世界の有名デザイナーが愛用しているデザイン美。
上の写真にある6カップ用のデザインは特に有名で、
天然木&レザーのハンドルは“どんなインテリアにも様になる”完成されたデザインと言われています。
ケメックスの種類は3つ
CHEMEXのコーヒーメーカーは、大きく分けて3つのバリエーションが存在します。
パッと見で分けると2つな気もしますけど、ちょっと違うんです。
左から順番に、
■ クラシックシリーズ
■ ハンドブロウシリーズ
■ ガラスハンドルシリーズ
クラシックシリーズとハンドブロウシリーズは見た感じ同じ様に見えますが、
クラシックシリーズはマシンメイド
ハンドブロウシリーズはハンドメイド
という明確な違いがあります。
ハンドブロウは、名前の通り職人さんが一つ一つ手吹きで作っているので、厳密にいうと個体ごとに形が違っています。
お値段もちょっとお高め。でも所有欲は桁違い。
個人的にハンドブロウだけはネットで買わない方がいい気がします…。怖いので。
ハンドブロウの特徴としてガラスの色が少しだけ緑がかっていたり、クラシックと並べると丸みがかっている感じです。
そして、いまや大人気のガラスハンドル。
ガラスのみの素材でできているので、とにかくデザインがモダン。
ミニマル好きのはたまらないプロダクトになっています。
クラシックやハンドブロウと違って、
洗う際に分解しなくていいのも個人的に嬉しいポイントだと思っています。
基本的なサイズは 3カップと6カップ
大きく分けて3つのバリエーションがあると紹介しましたが、
さらに各シリーズ毎にサイズの展開があります。
■クラシックシリーズ■
■ハンドブロウシリーズ■
■ガラスハンドルシリーズ■
写真に書いてある数字が、
淹れる (作る) ことのできるカップ数毎のサイズです。
クラシックとガラスハンドルは「3・6・8・10」カップ用サイズの展開。
ハンドブロウだけ少し変わって「3・5・8・13」カップ用サイズの展開。
ただ、カップ数はあくまで目安。
コーヒーカップを基準に数字が決まっていますが、
マグカップで飲む人がいるように、使うカップの大きさはみんな違いますからね。
オススメは3カップか6カップ用
3カップ・6カップ以上のサイズはきっと一般的な家庭では使わないし、
淹れるときも洗うときも、おそらく使いづらいと思います。
よくお店に置いてあるのも、基本は3か6カップ用のもの。
一度にあまり飲まない人は3カップ用
作ってあれば飲むよって人は6カップ用を選ぶといいと思います。
ちなみにワタシはクラシックの6カップ用を使っているんですけど、作りおき感覚で超便利です。
…やっぱり、個人的には6カップ用がオススメかも。
大は小を兼ねる的なところもあって。
フィルターの種類は “紙” か “金属”
定番はペーパーフィルター
専用のオリジナルペーパーフィルターを使ってドリップします。
この記事のトップにある写真もペーパーフィルター。
ペーパーも本体サイズに合わせて展開されています。
金属フィルターは豆の味がダイレクトに
最近、と言っても数年前ですが、
CHEMEX専用の金属フィルターが登場しました。
金属フィルターを使っている人や、お店なんかも多くなってきましたね。
ワタシは使ったことがないので正確にはわかりませんが、
ペーパーと違って豆の成分を吸わずにそのまま落とすので、パンチが効いたテイストらしいです。
フィルターの価格ですが、
専用のペーパーフィルターが他社のフィルターに比べて比較的高いので、
エコも含めて金属フィルターにするのもいいなぁなんて思います。
正直欲しい。ゴールドの限定仕様は高いけど欲しい。
“ケメックス派” がいるくらい美味しいコーヒーができる
やれデザインだ、サイズだと紹介してきましたが
実際美味しくなかったら意味ないですよね。
でも大丈夫、
CHEMEX派がいるくらい好みの美味しいコーヒーを淹れられます。
「美味しい」と一口に言っても、好みは人それぞれ違うので何の基準にもならない言葉ですが、
使い続けていると確かに「あ、美味しい」って思う瞬間がある…はず。
ワタシの感覚で恐縮ですが、昔ながらの深煎り豆を淹れると本当に美味しい。
逆に、サードウェーブ系の浅煎りや中煎りの豆はあんまり好きじゃない味に。
個人的な好みですけどね。
ケメックスのコーヒーメーカーは、HARIO (ハリオ) などのドリッパーと比べて、
リブ (湯の通り道) がない構造のため抽出時間が長く、じっくり落とす感じになります。
以前、コーヒー豆の苦みや酸味など、味の基本を書いた記事でも触れたのですが、
抽出時間が長いと苦味が強く出てくるので、酸味を味わうサードウェーブ系が合わないと感じるのはこれが原因なのでは、と思ってみたり。
なんかバランスが変な気がするんですよね。
淹れるのが下手なだけかもしれませんけど、現状は深煎り豆の方が好みです。
洗いづらさが唯一の欠点
唯一の欠点、それは洗いづらい事。
ドリッパーとサーバーが一体になっているので、
本体もそれなりに大きく、表面がつるつるしているので洗剤で滑りやすい。
手の小さい人はかなり持ちづらいと思います。
逆に、手の大きな人だと、
くびれ部分に引っかかってしまって普通のスポンジでは中まで洗えない。
そのため、
洗うときは手で持たず、シンクに置いて、柄のついたスポンジで洗うのがベスト。
いつもの洗い物感覚よりは滑って割ってしまう確率は下がります。きっと。
まとめ
改めて、サイズ・種類やフィルターなど、ケメックス全貌の紹介でした。
デザインと美味しさを兼ね備えた、めちゃくちゃ優秀なコーヒーメーカーです。
愛好家から支持されるロングセラーアイテムなのも頷けると思います。
使ってみればきっと、今まで以上にコーヒーを淹れる楽しみが増えるはず。
購入を検討している人はこの機会にぜひ。
また、誰でも美味しく淹れることができるスタンダードなケメックスの使い方も紹介しているので、よかったら合わせてご覧ください!